Ayako
池塘を見に会津駒ヶ岳へ
会津駒ヶ岳の登山口は、檜枝岐村にある。東京からだと、那須塩原のインターで降りて、そこから下道を2時間ほど走らなければならない。同じ檜枝岐村にある御池古道を歩くためだけに行くには少々遠いので、翌日は、会津駒ヶ岳へ行った。

山頂まではひたすら登り。展望は望めない。ただただ、山頂の池塘を見たいという想いだけで登ってゆく。普段なら、歩きはじめ最初の15分で身体が温まり、すいすいと楽に登れるようになるのだが、この日は息が切れなくなるまで1時間くらいかかった。やはり、最初の急登がきつい会津駒ヶ岳である。
ただ、ところどころぬかるんではいたものの、基本的に整備されていて登りやすかった。

ようやく森林限界をこえ、開けた景色の一部が望める。

この木道を抜けると、そこから先は開けているはずだ。

この景色を見るだけために、はるばるやってきたようなものだ。





駒の小屋まであともう一息。





帰りも通る道だけれど、同じように景色が見えるかはわからない。振り返って写真を撮っておく。


必ず滑ると言われている木道を歩き始める頃、向こう側にさっき通り過ぎた小屋が見えた。



駒ヶ岳の頂上付近を通過してしばらくしたところから振り返ってみた。

中門岳まで木道が続いている。

あそこのベンチでまた休憩にしよう。

振り返ってみても。

行先に向かって歩いていても。

また振り返っても。

道がずっと続いているのが見えるのは、とても気分が良い。

自分が歩いていく道がはっきりと見えるというのが、良い。





ガスってきたのと、とてもゆっくり歩いてきたので、中門岳までは行かずに途中で引き返すことにした。

ふたたびよく滑る木道を無事に歩き終えて、また開けたところに戻ってきた。

帰りもまだ晴れていて、遠くが見渡せた。

お昼にお世話になった駒の小屋は、外観だけしかみていないが可愛らしかった。



開けた景色を見える最後のエリアをすぎ、また来た道を下っていく。
登りよりも、下りの方が、ずっと長く感じられ、身体にこたえた。よく登ってきたなぁと我ながら感心してしまうほど、傾斜がきつかった。





また登りに来たい!と気軽に言えるほど近くはない会津駒ヶ岳。秋の池塘、遠くまで見渡せた晴れの山頂、ところどころでゆっくりと休んだベンチ。すべてが運が良く、印象深い登山のひとつになった。
奥山に 紅葉踏み分け鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき